HRテックに用いられるテクノロジー
AI
AIとは人工知能のことをいい、世の中のあらゆるシーンにおいて活用されている技術です。HRテック開発でも同様に、代表的な技術の一つとして用いられています。従来人の手で行っていた知的作業をAIが機械を通して学習し、再現します。この技術は、HRテックのなかではビッグデータの解析に活用されます。ビッグデータの管理のためには、システムサポートが欠かせません。そこで、AIを採用することによってデータ解析の効率を高めることが可能になるのです。例として、高い営業成績を挙げている人材や、これまでに退職した人の退職理由などをAIが把握して、傾向を導き出します。そして客観的かつ最適な人材配置を実現するために、AIが用いられます。人の手で行うとなると多少なり感情が入り交じるものですが、AIはあくまで客観的かつ適正を見て判断するため、より最適で公正な評価ができるようになります。
ビッグデータ
ビッグデータは膨大なデータを指します。人の手だけでなく、一般的なデータベース管理でも取り扱いが困難なほどの膨大なデータ群のことをいいます。先述したように、AIは人材の適材適所を導き出すために必要なテクノロジーであり、その判断材料となる膨大なパーソナルデータに該当するのがビッグデータです。ちなみにビッグデータの定義は、量・多様性・速度の3つの要素を満たすものとされています。さらに近年ではその3つの要素に、正確性と価値も付け加えられているといわれます。データのジャンルの縛りは特になく、ビッグデータが膨大であるほどAIの精度も上がるそうです。HRテックの解析精度を高めるためには、深いつながりのあるAIとビッグデータが不可欠なのです。
クラウド
インターネットに接続できる環境が整っていれば、どこでもサービスを利用できるシステムがクラウドです。クラウド上ではデータを一括管理でき、さらにリアルタイムでデータが更新されます。コロナ禍では、このクラウドサービスが強く求められるようになりました。例としては、テレワークなどで会社外で仕事をする際、外部から社内システムにアクセスする機会が増えたことが挙げられます。このことも、HRテックの普及の要因といえます。また、ビッグデータの管理の際にもクラウドサービスが活用されます。社内のサーバだけではカバーしきれないビッグデータを安全に管理するためにも、クラウド上でのデータ管理が必要です。